Whimsicalのススメ
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#はじめに
考えをまとめたり、何かの構成を誰かに見せるときに皆さんは何を使っていますか?紙、もしくはスケッチ/メモ系のアプリという答えが多いと思います。
ただ、紙は用意や管理/共有など面倒事が多すぎるし、スケッチ/メモ系のアプリだと共有機能が弱かったりします。また、どちらもドキュメントで使えるレベルのものを作るのは難しいですよね。
今回はこういった問題を解決して、高品質なチャートやワイヤーフレームまで手軽に作ることができる「Whimsical」という web サービスを紹介したいと思います。
#Whimsical って何?
Whimsical は「The Visual Workspace」と公式が謳うように、フローチャートやワイヤーフレーム、付箋、マインドマップといった情報の視覚化に特化した web サービスとなっています。
動作形態はブラウザ上で動く web アプリケーションとなっているため、OS などの動作環境を気にせず使うことができます(モバイル/タブレットは 2019/06/18 現在プレビュー表示のみ可能)。
類似のサービスとしてはdraw.ioやmiroがありますが、UI/UX や作成される図のクオリティ等で Whimsical がかなり優っています。
#特徴
他のチャート作成系アプリ等と最も大きく異なる点は、種類(フローチャートやワイヤーフレーム等)を決めてファイルを作成する、という点です。これにより、フローチャートならフローチャートを作るのに、ワイヤーフレームならワイヤーフレームを作るのに最適化されたシンプルな UI が表示され、シンプル且つ直感的な操作が可能となっています。
また、共有や履歴管理機能も非常に強力となっています。
- 共有リンクの権限を詳細に設定可能
- パスワード付きの共有が可能
- 編集履歴が全て記録されており、それを動画のように再生することが可能(タイムマシン機能)
- 任意の時点に戻したり(Restore)、その時点の状態をコピーして新しいファイルを作る(Fork)ことが可能
#料金
無料プランと有料プラン(月払い/年払い)の 2 種類があり、無料プランでは作成できる Board(ファイル)の数が 4 つに制限されています。また、無料プランでは Board の完全削除もできないので削除して常に 4 つ以下に保つ、ということはできません。
会社などの組織で使う場合は Workspace(チームのようなもの)を作り、Workspace 単位で課金する形になります(ユーザ数ベースの課金システム)。
#残念な点
これは人によってはクリティカルかもしれませんが、テキスト入力が重いです...。そして恐らく Linux の IME 環境だけですが、日本語入力がバギー(途中で勝手に確定される)です...。少なくとも MacOS 環境では日本語の入力バグはないようですが、入力が重めなので「テキスト入力のサクサク感が何より大事だ!」という人には少し厳しいかもしれません。
#まとめ
現状でここまでの UI/UX を提供し、なおかつハイクオリティなモノを作成できるのは自分が知る限りでは Whimsical だけなので、是非無料で試してみてみることをオススメします。
アプリ版やモバイル対応はまだないですが、新機能や改善等はかなり積極的に行われているので将来的にはモバイルデバイスでも使用可能になるかもしれません。モバイルユースを重要視する人でも一先ずウォッチしてみてはいかがでしょうか。